約 511,709 件
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1313.html
186 名前:ローカルルール追記議論中@自治スレ[] 投稿日:2011/12/05(月) 14 28 59.15 ID wrMc6LA40 [1/4] 上の大掃除ネタで思ったけど、桐乃って服を処分する時どうしてるんだろう? 桐乃「この間大掃除したんだ。 というわけで、はいあやせ。あたしのお古の洋服」 あやせ「わあ!いつもありがとうね、桐乃」 桐乃「あやせも大変だよね。 お母さんが厳しくて、『子供の頃からお金を沢山使うのは良くない』って好き勝手に服とか買えないんでしょ?」 あやせ「う、うん。桐乃のおかげでずいぶん助かってるよ。 さすがにお母さんも貰い物には何も言ってこないし」 加奈子「ちぇー。あやせばっかズリーよな。 加奈子ももうちっと背が高ければ着れるんだけどヨ」 桐乃「加奈子ももう少しすれば大きくなるって」 あやせ「あれ?今回はずいぶん少ないんだね」 桐乃「お母さんが持って行っちゃったんだ」 あやせ「お義母さんが? そっか、桐乃が大きくなったからお義母さんが着れるようになったんだね」 桐乃「それもあるんだけど、兄貴の枕カバーとベッドカバーが古くなってるから、 お母さんがあたしの服を使って新しいカバーを作っちゃったの」 あやせ「へぇ~」 加奈子「…………」 桐乃「そしたらさ、うちの兄貴どうしたと思う? あいつったらさ、枕を抱いてベッドカバーに包まりながら 『桐乃に包まれてる気がする』 とか幸せそうに言ってんの! マジキモいよねw あいつシスコンであたしのこと大好きだから当然の反応なんだけどw」 あやせ「そ、そうだね」 加奈子「……うへぇ」 桐乃「それだけならあいつも嬉しそうだし許してやってもいいかなって思ってたんだけど、 後であたしが一緒に遊ぼうって誘ってもあいつったらベッドから出てこないの。 マジありえないよね。 ベッドカバーとあたし、どっちが大切だっつーの。 まじムカついたからさ、あいつからベッドカバーを引っぺがして、思いっきり抱きついてやったの」 あやせ「…………」 加奈子「う、うへぇ」 桐乃「そんであいつの耳元で 『あたしに包まれるのと、ベッドカバーに包まれるの、どっちの方が好き?』 って聞いたら、あいつ無言のままあたしをぎゅっと力強く抱きしめてきたわけ。 ほんと、あのシスコンまじキショいよね。 そう思わない?」 あやせ「そ、そうだね」 桐乃「あいつったらマジ空気読めない。 抱きしめるだけじゃなくて耳元で 『温かくて、柔らかくて、良い匂いがして……桐乃の方が好きだよ』 とか囁くのが男でしょ? しかもそのまま夜遅くまで離してくれないし。 ま、あたしもお返しに思いっきり抱きついてやったけどw それでさー12時回ってもう寝る時間だからあたしが 『ねえ、どうする?』 ってあいつに聞いたら」 加奈子「うへうへうへうへうへぇ…… まだ続くのかヨ……」ゲッソリ あやせ「うふふふ…… 放課後、お兄さんに会えるのが楽しみです。 でも、その前に裁縫道具と裁縫の本を買っておかないと……」ブツブツ 桐乃「それであいつ、『夢でも桐乃に会いたい』とか恥ずかしいセリフを真顔で言うの。 夢で会うくらいならこのまま起きててあたしを愛でればいいだけっしょ? あいつってその辺り―」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1063.html
913 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/30(火) 17 32 34.75 ID uGicJfDjP [9/14] 携帯とか目覚ましで京介ボイス入ってそうだな 914 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/30(火) 17 39 02.00 ID 6PVtr/zG0 [7/12] 京介が直接起こしに行けばいいのに 915 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/30(火) 17 47 21.62 ID WeqkIe1B0 [1/2] きりりんが先に起きないと、京介に目覚ましのキスができないじゃない! …あ、京介にキスで起こして貰えばいいのか 916 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/30(火) 17 59 40.17 ID XsWK3V3y0 [4/9] 915 ガチャ 桐乃(そーっと、そーっと) 京介「すーすー」 桐乃「起きろ、京介」ボソ 京介「すーすー」 桐乃「お、起きなきゃキスするからね?」ボソ 京介「すーすー」 桐乃「起きないあんたが悪いんだからね?」ボソ 京介「すーすー」 桐乃「ホントのホントだからね?」ボソ 京介「すーすー」 桐乃「・・・・・・」ドキドキ 京介「・・・・・・」ドキドキ 桐乃「・・・・・・ あんた、起きてるでしょ」ムギュ 京介「いてぇ! 何でわかりやがった!」 桐乃「少しあたしの声を聞いたからって目が覚めるなんて、あんた本当にシスコンよね」 京介「むぐ・・・・・・」 桐乃(今度からはもっと小さな声で起こさないと・・・・・・) 京介(まさか、桐乃の匂いがしたから目が覚めたなんて言えねえよな) -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1358.html
370 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/01/21(土) 08 47 40.56 ID X1IOf5YF0 京介「もうすぐ大寒かぁ。温かくして寝ないとな」 桐乃「アタシはメルちゃんの抱き枕があるから、ポッカポカだけどね~♪」 京介「はは……、それは結構だな」 桐乃「アンタには貸さないかんね」 京介「いらねぇよ」 ~ 深夜 ~ コンコン 京介「……ん?どうした、桐乃?」 桐乃「……一緒に、寝てあげる……///」 京介「はあぁ!?いきなり何言って――」 桐乃「さ、寒いから仕方なく、妹抱き枕として、一緒に寝てあげるって言ってんのっ!!」 京介「お、おう。そうか。サンキュ、な///」 桐乃「だから――」 桐乃「ちゃんとギュッて、してよね?」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/871.html
38 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/28(火) 17 30 37.07 ID Had/pIA70 [5/7] 京介は桐乃の嗜好を受け入れたんだから、桐乃も京介の嗜好を受け入れるべき。 桐乃「というわけで、あんたの性癖も認めてあげるから。 だからあんたの好きな眼鏡のタイプ教えて」 京介「・・・教えたらどうするんだよ」 桐乃「二人きりのときなら、眼鏡をかけてあげる」 京介「・・・教えねえ。それに、誰の前でもかけさせねえ」 桐乃「はぁ?せっかくあたしが眼鏡をかけてあげるって言ってんのに。 あんたの好みに合わせるなんて、もう二度とないかもよ?」 京介「・・・べつに好みじゃねえし」 桐乃「何言ってんの?あんたの好みなんてリサーチ済みなんだから。 いまさら言い逃れなんてできないし」 京介「リサーチ済み?」 桐乃「お、お母さんが調べたの! それで、どうしてなの?理由ぐらい教えなさいよ」 京介(桐乃が俺のために眼鏡かけてくれるって、それ性的な対象として見ろってことだろ? それがイヤなんて口が裂けても言えねえ。 他のヤツにもそう見られたくないなんて、あやせに刺されても言えねえ) 京介「・・・・・・おまえに似合わないからだよ」 プイッ 桐乃「ふ~ん。まぁいい。納得してあげる。 あたしも眼鏡かけるの嫌いだし。 じゃあ、何で眼鏡が好きなのかくらい聞かせてよ」 桐乃(やっぱり地味子がかけてるから?) 京介「・・・・・・よく覚えてねえんだけどよ、 ずっとむかし眼鏡をかけたすっごい可愛い子と会ってさ、 そのときは似合ってないって言っちまったんだけど、妙に眼鏡が頭に残ってな。 気がついたらこうなってた」 桐乃「・・・・・・あ」 京介「どうかしたのか?」 桐乃「~~~!! なんでもない!あんたはもう出てけ!」 京介「何なんだ一体・・・」 バタン ・・・・・・ 『ねぇお兄ちゃん。にあってる?』 『~~~!! 桐乃にはにあわねえ!二度とかけんな!』 『ふんだ!メガネなんてだいきらい!』 ・・・・・・ 桐乃「・・・・・・バカ」 -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/991.html
804 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/07/30(土) 22 11 48.87 ID 5Xm3eCHL0 [2/2] 【SS】魅力的な彼女の魅力 「どう?似合う?」 試験勉強中の俺を邪魔するかのように突然現れた妹様は、しなを作りながらそう言った。 今日の桐乃は生地が薄めの白いブラウスに、桐乃にしては丈の長い、ひざぐらいの長さの藍色のスカートといった服装だ。 珍しいし初めて見る服装だから、おおかた次の撮影の前準備に買ってきた服なのだろう。 それはまぁ別にいい。 問題はその顔に眼鏡をかけていることだ。 眼鏡のタイプは薄い水色のアンダーリム。伊達眼鏡らしく、度は入っていないようだ。 いつもより清楚かつ大人しそうな服装と眼鏡により、雰囲気が普段とまったく違うものになっている。 これで黒髪なら土下座して求婚していたかも知れんが、相手は桐乃だからな。 「まぁ似合うんじゃないか」 無難な誉め方をしておく。 変な誉め方をして機嫌を損ねられてもたまらないしな。 「それだけ? もっと他に言う事ないの?」 桐乃は眼鏡のブリッジを中指で上げそのパーツを強調する。 「えっと・・・初めて見る服だな。 たまにはそういう格好もいいんじゃないか」 俺の言葉に桐乃はムッとした表情をすると、近づいて俺の顔を覗き込んできた。 「・・・・・・・・・」 そんなに近寄るんじゃねえ!顔を近づけるんじゃねえ!見惚れちまうじゃねえか! 耐え切れず、顔が赤くなる前に目線を横にそらす。 「何で顔をそらすの?」 「そういうおまえこそ、何で眼鏡かけてるんだよ」 質問に質問を返す形になったが、桐乃は気にせずに引いてくれた。 ふぅ。これで桐乃に視線を戻す事ができるな。 「今度眼鏡に合ったコーディネートの特集する事になったから、その下準備してるの。 この服もさっき買ってきたんだ」 仕事の前の下調べと準備は欠かさない。 相変わらずこいつのプロ意識はすごいな。 「まだあやせにも見せてないんだからね」 「じゃあ何で先に俺に見せるんだ?」 「あんた、この近所で知らない人がいないくらいの眼鏡フェチでしょ? あたしたちとは違う目線での助言が欲しかったの」 「いつの間にそこまで知られてんの!?」 お袋、桐乃だけでもヤバイってのに、ご近所にまで息子の趣味をひけらかすとか、何を考えてんだよ。 まさか、麻奈実の耳には入っていないよな? 「というワケで、何でもいいから意見を聞かせて。 それともまさか、眼鏡に一番合うのは裸だなんて言い出さないわよね?」 「言わねえよ!」 そもそも眼鏡は服装とマッチしてこそ意味があるのだ。 「知ってるって。 『眼鏡 かけたまま』なのも重要だけど『服 着たまま』なのも重要なんでしょ?」 「ごめんなさいもっと真面目に褒めますから許してください」 俺は土下座した。 何で桐乃が珍しく大人しめな格好をしてるのかと思えば、俺のお宝DVDの女優が着てた格好を意識してやがるのか! 絶対にこいつ、俺のお宝グッズをチェックしてるだろ! 「わかればよろしい。 まぁ、有用な意見が聞けたら眼鏡着用中のあたしの生写真貰ってきてあげるから」 桐乃はニヤニヤ笑いながら「嬉しいでしょ?」と聞いてくる。 仕方がない。 桐乃の写真が欲しいわけじゃないが、桐乃のためだし、桐乃の写真が欲しいわけじゃないが協力しよう。 断っておくが、眼鏡をかけた桐乃の写真が欲しいわけじゃないからな。 しかし、どんな事を言って褒めればいいんだ? 「似合ってるとか、センスがあるとかじゃダメなんだよな」 「当たり前じゃん。 似合ってるとか、センスがあるとか、綺麗だとか、可愛いとか聞き慣れてるし。 そもそもそんな当たり前な事言われなくったってわかってるって。 ・・・・・・もしかしてあんたがさっき顔をそらしたのって、あたしに見惚れそうになったから?」 『そんなわけないだろ』 そんな言葉がのど元まで出かかったが、なぜか発する事はできなかった。 自分でもよくわからないが、たぶんそんなことを言うと桐乃のモデルとしてのプライドを傷つけると思ったんだろうさ。 かと言って肯定の言葉を出すわけにはいかないため、結果として俺は顔を赤く染め、目を逸らすに留まった。 「ふ、ふ~ん。そうだったんだ」 からかうような桐乃の言葉を覚悟したが、実際にはそんな事はなくむしろ戸惑っているように見える。 それとも照れてるのか? あれ?こういう反応って慣れてるんじゃなかったの? (あたしに見惚れてくれるのは嬉しいんだケド、その理由が気に入らないわね。 そんなに眼鏡って良いの?これからはずっと眼鏡をかけるべきなのかな?) なんだかブツブツ言いはじめた。 なんか眼鏡とか聞こえたんだが・・・そうか。俺があんな反応をしたのは桐乃が眼鏡をかけていたからだな! そうに違いない! 「とにかく!綺麗とか可愛いとかって言ってくれるのは、ちょっとは嬉しいし、いっぱい言ってくれたほうがいいケド、 できればどこがどう良いのか聞きたいの」 まぁそうだろうな。漠然と褒められてもどこが良いいのかわからないし、困るだろうな。 「でもよ、今までそんなことしたことないし、どう褒めればいいのかなんてわからないんだが」 「そんなんだからあんたってモテないんだよね」 うるせえ。おまえ以外のヤツはそれなりに褒めてるっつーの。 「思ったことをそのまま言えばいいから。 あんたに豊かな語彙とか期待してないし、とりあえず目に付いた事、思いついたことを一つずつ言ってみて」 そう言われてもな。 妹を前にベタ褒めするのってかなり勇気がいるんだが。 「あんたが恥ずかしいのはわかるけど、面と向かって言われる私だって恥ずかしいの! でも仕事なんだし、少しでもいいものを作りたいなら仕方がないの。 ・・・・・・それともあたしって魅力ない?」 桐乃が節目がちにこちらを見る。 その姿はとても寂しげで、見ているだけで心が痛む。 はぁ、いつもは自信に満ち溢れているのに、何で時々こうして弱い自分を見せちまうんだろうな。 妹である桐乃にそんな姿を見せられたら、兄貴である俺は全力で答えなくちゃいけなくなるだろ? 「おまえは魅力的だからそんな顔するな」 桐乃に近づき頭を撫でてやる。 「誰かの容姿を褒めるなんてしたことないから戸惑っただけだ。 俺でよかったら力になるからさ」 「ん」 桐乃は頭上に手を上げ俺の手を払う、かと思いきや、優しく俺の手を包み込み、微笑んだ。 「それじゃあ、いーっぱい、褒めてね?」 「お、おう」 その様子に初めに思い浮かんだ言葉―『その笑顔が素敵だ』―は俺の口からは出す事ができなかった。 桐乃を褒める事になったものの、依然として何を言えばいいのかわからない。 とりあえずイスに座って、ベッドに腰掛ける桐乃を見る。 桐乃は何も言わずにじーっとこちらを見ている。 心なしか期待に目を輝かせているようにも見える。まぁ、俺の勘違いだろうけどな。 服装と眼鏡、そしてそれがどう似合っているのかを言えばいいんだろうが、どうにも言葉が浮かばん。 「仕方がないな。とりあえず格好の前に思いつくものから適当に褒めてみるわ。 そうすれば次第に慣れてくるだろ。 それでいいか?」 桐乃がビクリと揺れる。 こいつも緊張してるんだな。 「格好以外も褒めてくれるの?嬉しいけど・・・ あ、でもちょっと待って!」 桐乃はくるりと後ろを向き俺に背中を見せると、何かもぞもぞとし始めた。 メイクでも確認してるのか?そんなことしなくても十分なのにな。 「これでよし。それじゃあ、おねがいね」 何も変わったようには見えんが・・・・・・まぁいいだろう。 さて、どこを褒めてみるかだが・・・・・・そうだな、まずは無難に顔や髪にしとくか。 「桐乃、おまえの髪だが・・・・・・」 「う、うん」 「そのライトブラウンの髪、それがとてもおまえに合ってる。 確かに俺は黒髪ロングが好きだが、おまえの顔や表情は明るいから黒い髪よりもその明るさを引き出す髪色のほうが似合ってる。 その色はおまえが選んだんだろうが、すごくセンスがいいな。自分のイメージをよく把握してると思う。 そしてフワリと広がるロングヘアにその愛嬌のあるくせっ毛。おまえの顔は整いすぎて場合によっては近寄りがたい雰囲気を放っちまう が、 そのくせっ毛と髪の広がりがそれを和らげてる事に一役買っている。おまえは結構気にしてるみたいだけどな。その髪型を―」 ―略― 「―といったところか。次に顔だが、おまえは丸顔を気にしてるけどな、おまえの近寄りがたい優等生のイメージが―」 「―意志の強さを感じさせる、その強い瞳。色素が薄くて角度によってはグレーに見えるその色はどんな宝石よりも眩しく―」 「―つまり、大事なのはその目元を映えさせるための、つけまつげなんか必要としない、長すぎず短すぎない―」 「―誰をも虜にするような薄い桜色の唇は口紅がむしろ邪魔になるくらいに綺麗で、そこに触れることを考えるだけでだな―」 「―まさにパーフェクトな形の耳と、それを彩る派手すぎず地味すぎないハート型のイヤリング。俺はアクセサリのことはよく知らねえけ ど―」 ―略―略―略― 「―とまぁ、顔はこんな感じか」 机の上においておいたペットボトルでのどを潤す。 「・・・・・・うん」 喋る事に夢中で気がつかなかったが、桐乃の顔がすごい赤くなっている。 桐乃自身もぼーっとしていて、心ここにあらずといった感じだ。 「桐乃、平気か?」 「う、うん。平気・・・・・・ ちゃんと聞いてるから」 「そうか?体調が悪いなら続きは止めて今度にするぞ」 「まだ続きがあるの!?」 「当たり前だろ?まだ顔について少し話しただけだろうが」 何を言ってるんだ。俺のターンはまだ始まったばかりだぜ。 「・・・・・・聞く。このまま聞きたい」 「気分が悪くなったら言えよ? それじゃあ次は首からだな。 顔から首、肩にかけてのなだらかなラインもさることながら、いつもは長い髪に隠されていて見えないうなじ。 初めて俺に日本人女性のうなじについてときめかせたそここそが、桐乃の首を語る上で一番重要だ。 いつも隠されているからこそ、髪をかきあげた時、髪を結い上げたときにしか露にされない、逆に言えばその瞬間―」 ―略―略―略―略―略― 「―首から繋がる肩、水着や薄着のときにしか露出しないが、そのラインこそが体全体の調子を整えて―」 「―そのブラウス、上から二つのボタンを空けてるおかげで、桐乃の美しい鎖骨が見えてるのがいい。女の美しさの基本は鎖骨が―」 「―そもそもそのブラウス薄すぎねえか?そのせいで桐乃のピンク色の下着が薄らと透けて見えちまうんだが。だがその薄さが―」 「―だが、確かにそのブラウスと桐乃の相性はいいな。いつもとは違って控えめにあしらわれてるそのフリルが桐乃のカワイさを―」 「―ブラウス越しのゆったりとした、だがしっかりと存在感のある胸の膨らみ。つい触りたくなっちまうような、柔らかさを感じさせる― 」 「―そのくせウエストはきゅっと引き締まった54cmで、抱きしめたときにはたぶんその細さに驚いて―」 「―背中から腰にいたるその曲線が―」―略―「―ずっと抱きしめたくなる―」―略―「―いいケツだ―」―略―「―身体をひねたときに できる服のしわが―」 「―陸上で鍛えた引き締まった、だが女性的な丸みのあるふともも―」―略―「―いつものミニスカやホットパンツにはない、その膝丈の スカートから―」 「―瑞々しい、水滴が珠となる肌―」―略―「―野外で活動する事も多いのに日焼けもシミもまるでない―」―略―「―水密桃なんて表現 じゃその柔らかさと甘さを表現しきれない―」 ―略―略―略―略―略―略―略― 「―とまぁ、体はこんな感じか」 机の上においておいたペットボトルでのどを潤す。 よし。自分でもなんて言ったのかよく覚えていないが、今度はちゃんと服装と、服装と桐乃の相性を褒める事ができたぞ。 桐乃もだいぶ満足したか? 「・・・・・・・・・・・・」 喋る事に夢中で気がつかなかったが、桐乃の顔がさらに赤くなっている。耳どころか首まで真っ赤だ。 目も潤んでいて、右手で自分の身体を抱きしめて、左手はふとももの間に挟むようにしてモジモジしてる。 な、なんだ?泣く位怒らせちまったのか? でもそれにしてはなんだか色っぽいぞ? 「桐乃?」 「・・・・・・・・・・・・」 声をかけるが、ボーっとして反応しない。 身体も熱っぽそうだし、まさか熱中症か? ペットボトルを手に立ち上がり、桐乃の前に立つ。 桐乃のおでこに手を当ててみると、かなり熱い。 「おい桐乃、とりあえずこれを飲め」 「ん・・・・・・」 桐乃はボウッとした様子のまま俺からペットボトルを受け取ると、口をつけて飲み始めた。 「・・・・・・兄貴の味がする」 お茶を飲み干し、桐乃がポツリと呟く。 ふぅ、どうやら意識がはっきりしてきたみたいだな。顔の赤みも少しだけ薄くなったみたいだ。 「あ・・・・・・間接キス・・・・・・」 ん?また少し赤くなったような。 「桐乃、平気か?」 「うん。ありがとう。だいぶ落ち着いた。 ・・・・・・飲み干しちゃったから、後であたしのお茶あげるね」 桐乃の異変に気が付かなかった俺にも責任があるんだし、そんなに気を使わなくてもいいんだが。 それにどうせ冷蔵庫の麦茶を移したものだしな。 「様子が変だったが、ちゃんと聞こえてたか? もう一度言いなおしてもいいぜ」 「ちゃ、ちゃんと聞こえてたから! 京介があたしをちゃんと見てたことも、どういう想いでどこを見てたのかもちゃんと伝わったし・・・・・・」 そうか。それならいいんだ。 さすがに今までの言葉を全部言いなおすのは大変だし、そもそもなんて言ったか覚えていないからな。 「さすがにもう終わりだよね?」 「何言ってるんだ? まだまだ伝えてない事がいっぱいあるんだが」 「まだ続きがあるの!? もう顔も、身体も、服もすっごい褒めてくれたじゃん!」 当たり前だろ?そんな十分二十分で桐乃の良い所を褒めきれるはずがないだろうが。 「ただの見た目以外にも色々あるだろ? 匂いだとか、雰囲気だとか、何かをするときの動きだとか、仕草だとか・・・・・・ モデルはただ立ってればいいもんじゃないんだろ? なら、服装と動きの調和なんかも重要になるんじゃないか? それに、今のだってただ桐乃の特徴を表面的になぞっただけじゃねえか」 ようやく口も滑らかになってきたんだ。その気になれば今の十倍は軽いぜ。 桐乃は赤みの残る顔を若干引きつらせ、 「も、もう今日のところは勘弁して・・・・・・ これ以上聞いてたらダメになりそう・・・・・・」 ダメになる?落ち込んじまうって事か? 確かに何度か駄目だしはしたが、大体は俺の趣味的なところだったり、改善が簡単なところだったりだから平気だと思ったんだが・・・・・・ まあ、桐乃が嫌がるのなら仕方がない。体調もだいぶ悪いみたいだしな。 「そうか、なら今日のところはこれでお終いだな。 ・・・・・・体調悪いなら俺の部屋で休んでいくか?」 「きょ、京介の部屋で休憩!? だ、ダメ!それはダメ! 今京介と同じ部屋で寝ちゃうなんて、あたしが耐えられないから!」 「・・・・・・そう、か」 一緒の部屋にいるのが耐えられない、か。 どうやら妹様は大分機嫌が悪いらしい。 褒め方を間違えたのか、あるいは触れちゃいけないことに知らずに触れていたのか。 「あたしは今から部屋に帰って、京介が言ってくれたことを聞きなおしてくるから」 桐乃は手元をごそごそと何か動かすと、立ち上がりドアへと向かうが、その足取りはふらふらと覚束ない。 「桐乃、部屋まで連れて行ってやろうか?」 「い、いい!」 「・・・・・・そう、か」 また拒絶されちまった。 そりゃ嫌いなやつに変な風に褒められたら嫌だろう。 もっと桐乃の反応を確かめながら言葉を選んでいくべきだったんだろうか。 「あ・・・・・・」 落ち込む俺の顔を見て、桐乃の顔色が変わる。 「えっとね、あんたに触られるのが嫌ってワケじゃないから」 「そうなのか?」 「うん。でも、今触られたり、優しくされたりするとあんたにすっごい甘えちゃいそうで・・・・・・ 気持ちが落ち着いてないのに、そういうことしたくないから」 「?」 よく意味がわからない。 怒っているんじゃないのか? 「・・・・・・ねぇ、さっき褒めてくれたのって、お世辞じゃなくて、本心から、素直に言ってくれたんだよね?」 「ああ。俺はお世辞なんて器用なことできないからな」 「うん。知ってる。 ・・・・・・あんたが素直な気持ちで言ってくれたから、勘違いしてるみたいだし、あたしも素直に言うけどさ。 あんたが褒めてくれたの、すっごい嬉しかったから」 「え?」 桐乃が俺に褒められて嬉しかった? 「あんた、あたしのファッションとかあたしの姿にまったく興味ないみたいだったからさ、 ちゃんと見てくれてるのがわかってすっごい嬉しかった。 京介に綺麗だって思われてるって知って、すっごい幸せだった」 桐乃はほんのりと頬を染め、リラックスした様子でフワリと笑う。 「あたしを見てくれて、あたしを褒めてくれて、ありがとうね」 そうか。俺自身なんていったか覚えてないが、ちゃんと伝わってたんだな。 「そうか。それならいいんだ」 「ん。そういうことだから。 ・・・・・・あんたの意見結構参考になったからさ、あたしの写真だけじゃなくて、 もっとすごいのもプレゼントしてあげるね」 「それは嬉しいな。 楽しみにしてるぜ」 「受け取り拒否は認めないから。 覚悟しててね?」 桐乃は頬を染めたままにんまりと笑うと、扉を開けて外へ出て行った。 受け取り拒否のプレゼントか。なんだろうな。 「まぁ、どうせエロゲかなんかだろうさ」 あるいはアニメか。それ以外の選択肢は思いつかん。 時計を見ると、桐乃が来てから二時間近く経っていた。 ほとんど俺が思いつくままに喋っていただけで、ほとんど時間は経っていないと思っていたんだが。 自分でもなんて言ったのかほとんど覚えていないが、たしかにこれだけの時間褒められれば桐乃も悪い気はしなかったのだろう。 まぁ、桐乃は褒められなれてるだろうし、俺の褒め言葉なんか聞き慣れているぐらいでしかないだろうがな。 「・・・・・・まずいことは言っていなかったよな?」 自分の言ったセリフを思い出してみる。 ・・・・・・天使だとか、女神だとか、嫁にしたいだとか、そういう妹に聞かれてはまずい言葉は言っていなかったはずだ。 なら問題ないよな。 ん?だがしかし、 「あ。しまった」 二つ気がついた。 まず一つ。 確かに言ってはまずいことは言った覚えがない。 言った覚えはないが、言わなくちゃいけなかったことを言わなかった覚えならある。 「これじゃあ桐乃に後でもう一度褒めろって言われちまうな」 なぜなら 「眼鏡を褒めるのを忘れてた」 元々は桐乃に眼鏡のことを褒めろと言われていたのに、結局そのことについては触れず、桐乃自身のことばかり褒めてしまった。 しかたがない。 後で眼鏡について触れておこう。 ついでにその際に褒めそこなった場所についても言及しておこう。 桐乃は褒められるのが好きみたいだしな。 そしてもうひとつ。 「まぁ、こっちは言わなくて正解か。なんたって」 ふと、さっき見た桐乃の笑顔を思い出す。 『あたしを見てくれて、あたしを褒めてくれて、ありがとうね』 そう言って幸せそうに微笑んだ桐乃の笑顔は― 「『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』からな」 -END- オリジナルサイズ
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/873.html
114 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/28(火) 21 46 06.89 ID Had/pIA70 [6/7] 69 俺脳内ではこうなった。 どうせいつもみたいに俺をからかってるんだろう。 たとえ真面目そうな顔をしていても、こんな事を言いはじめた桐乃をそのまま受け取るのは危険すぎる。 ・・・・・・けど、俺が引っかかってやったら、こいつ喜ぶんだよな。 俺は内心ため息をつくと先ほど少年が口にした言葉を脳内から引き出す。 口を開け、 「―――」 しかし言葉は出なかった。 セリフを忘れたわけじゃない。このシーンはもう十回以上もつき合わされ、完全に覚えてしまっている。 桐乃は変わらず真剣な表情で俺の目を見つめている。 ―いや、よく分からないが、少しだけ先ほどとは違う心が伺える気がする。 「おまえさ、俺をからかって楽しいの?」 気づいたら、俺はそう口にしていた。 「え?」 「桐乃は俺の事嫌いなんだろ?そんな俺に『好きだ』って言われて嬉しいのか?」 「それは―」 「俺だってさ、こういうの結構疲れるんだよ。 お前が喜んでくれるなら何度でも言ってやるけどさ、 ただ俺をからかうのが面白いってだけなら止めてくれねえか?」 「あ、あんたは―」 119 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/28(火) 21 47 25.34 ID Had/pIA70 [7/7] 桐乃が俺を睨みつける。先ほどまでの機嫌の良さなど見る影もない。 だが、俺の意思とは関係なくあふれる何かが、俺に言葉を続けさせる。 「そういうのはさ、嫌なんだよ。 心が、疲れるんだよ」 桐乃の目が一瞬大きく開かれ、次に伏し目がちになる。 「―あんた、あたしが一番なんでしょ? なら良いじゃん。疲れるくらい。 あたしに、何度でも言ってよ」 「聞きたいのなら、何度でも言ってやる。 でもな、からかわないでくれ。嫌いなのに思わせぶりなことを言うのはやめてくれ。 『好きだ』ってからかうのは『好きじゃないから』だろ? 『好きじゃない』って伝えられると、心が痛むんだよ」 桐乃は顔を伏せ、一言だけ 「ばか」 と言った。 エンディングテーマはいつの間にか終わっていた。 妙な雰囲気のままスキップもせずに宣伝を眺める。 「京介ってさ、言わなくちゃ分からないヤツだと思ってたけど」 桐乃が俺の隣に座りなおす。 「たぶん言っても分からないんだよね」 「・・・わるいかよ」 「べっつにー。 それならあんたから言ってもらうだけだし」 「?」 言葉の意味が分からず隣を見ると、桐乃が俺に体を預けてきた。 少し戸惑いを覚えたが、気にせずに俺も桐乃に体を預ける。 テレビでは次回予告が始まっている。 先ほど恋人になったばかりの少年少女が言い合いをするカット。 泣く少女のカット。 そして、 『言葉にしなくても、ちゃんと分かってよ』 ―俺も少年も、これからまだまだ前途多難だ。 -------------
https://w.atwiki.jp/fushimi_eroparo/pages/218.html
http //yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1281447547/728-734 桐乃と黒猫と俺の萌え 「ウププ、そんであんたそんなにしょぼん(´;ω;`)としちゃってんだー」 「うるさいわよビッチ」 「はいはい、あたしに当たんないでよねぇ。ザンネンデチター」 「ぐがががががががッ。フン、マル顔の分際で私を怒らせようとするなんて身の程知らずな人間ね」 「マル顔はステータスだっつてんでしょ!? クソ猫!」 とまあいつものように痴話喧嘩をしている桐乃と黒猫。 毎度のことなので俺もいちいち突っ込んだりはせず、二人の傍らでコーヒーを飲みながら『仲いいなー俺も混ぜてくんねえかな』と空恐ろしいことを一考して、『アホかおまえは!?』とセルフ突っ込みを入れている土曜日の午後。 ああ、すまんすまん。これだけじゃ分かんねえよな。 犬も食ったら丸一日は腹痛に悩まされそうなケンカをかれこれ三十分は見せ付けられて少々頭が呆けていたんだよ。 いやさー、俺たち三人は黒猫の小説について話をしていたところなんだ。 ちょっと時間を巻き戻して説明すると、午前中に俺と黒猫は新宿に出掛けていたのさ。 以前、桐乃の携帯小説を盗作した犯人(フェイトさん@貧乏)を探しだす目的で俺たちが出版社を訪れた際に、黒猫は自分の書いたマスケラの――二次創作っていうのか?――小説を持っていったんだが。 それを編集者の熊谷さんて人に批評してもらったことがあんだよ。そん時は黒猫が泣くほどの酷評だったが、『また持ってきてくれればアドバイスくらいはお手伝いします』との温かい申し出をしてくれた。 そういった経緯があって、黒猫は新しく書いた小説を熊谷さんに見てもらうからっつうことで、ついでに俺を誘って出掛けていたという次第だ。 アドバイスしてもらった結果は残念ながら芳しいものじゃなかった。 黒猫も賞賛は期待していなかったんだろう、粛々と熊谷さんのアドバイスを真摯に受け止め、最後に『ありがとうございました』と丁寧なお辞儀をしていたよ。 まあそれでも前よりは格段に良くなっていると言われていたんだけど、桐乃に負けず劣らずのプライド高い黒猫はくやしかったろうな。 んで、持ち込みが終わって帰る途中に桐乃から首尾を聞くメール飛んできて、詳しいことは家で話すということで、今俺の家、正確には桐乃の部屋でアドバイスされた内容を桐乃に聞かせていたというわけさ。 ちなみに、桐乃には俺たちが盗難騒ぎで動いたことは言いたくないんで適当に話をあわせておいた。 「だからー、あんたの小説暗いんだってば。もっと読者が読んでパーッとするようなストーリーにしなさいよ」 いつの間にかじゃれあいも落ち着いて、桐乃と黒猫は小説の内容について話始めていた。 でも桐乃よ、明るいって言うけどおまえの小説、男の俺からすればクソ女を相手にする悲惨な男の悲哀しか感じられなかったんだが? 蹴りが飛んでくるだろうから口には出さんけどね。 「フン、余計なお世話よ。私はこの物語が書きたかったんだから。後はどう読者に上手く読ませる気を起こさせるかが問題なの」 「そーですかー。でもアンタそれがダメだって言われたんでしょ?」 「残念ではあるけど、そうね。もう少し文章に流れのようなものをつけるべきと指摘されたわ」 「ふーん、そんなん適当に書いていれば勝手に出来そうだけどね」 「全く、難しいことを平然と言うわね。ムカつくわよあなた」 「ま、あたしってほら? 天才だから?」 「言ってなさい」 コーヒーを置いて、俺も会話に混ざることにした。 「熊谷さんも良くなっているって言っていたし、これからだって。実際、素人の俺が読んでも前のやつより出来がすげー良いと思ったしな」 「あんなのお世辞のようなものよ」 「そんなことねえって。次に行くときは絶対褒め言葉をもっと吐き出させるようなものにしようぜ」 「簡単に言ってくれるわね。文章もそうだけど、他に言われたことだってあるし」 黒猫は憮然としながら、ジュースを一口した。 「なんて言われたの?」 「忌々しいわ。私が想像させた登場人物を否定されたのよ。『萌え』が足りていないって」 そういえば言っていたな。『萌えが欲しいですね。もっとキュンキュンさせて下さい』とか。相変わらずあの豪鬼は変態じじいだった。 「萌えねー。あんたの小説に出てくる人物ってカタイ感じがするし、頷けるところはあるわね」 「ストーリー上、萌えなキャラなんて出せるワケないでしょう。それに、萌えと一口に言われてもよく分からないわ」 黒猫は「ふぅ」とため息をつく。 萌えねー。俺もよく分からんな。具体的にどういうのが萌えだと言われても説明がつけようがない。 とにかく可愛いらしい感じならそうなんじゃねえの? 俺がそんな愚にもつかない考えを巡らせていると、桐乃が何やらピンときたようで、 「考えるより、実際やってみればいいのよ」 「「やってみるって、何を?」」 俺と黒猫は同時に桐乃に聞く。 不敵な笑みを浮かべる桐乃だが、どーせ変なことを考えついてんだろう。 早くもイヤな汗がタラタラするのを感じる俺。 当然この予感は当たり、この後俺たち三人はとんでもないことをやらかすのであった。 「ほらほら、さっさと脱げ!」 「ちょッ、やめて、やめなさいってばっ」 「いいからいいから♪」 楽しそうに桐乃は黒猫のゴスロリファッションを剥ぎ取っていく。 えーと……何やってんのコイツ? 黒猫の小説のキャラには萌えが足りないという話をしていた俺たちに桐乃は『やってみればいい』と宣言した。 何をどうするのか分からないとハテナマークを出している俺と黒猫だったんだが。 次の瞬間、桐乃はベッドに腰掛けていた黒猫を押し倒して追い剥ぎのように服を毟りだしたのだった。 哀れ黒猫は上着を剥ぎ取られて、半袖のカットソー姿になる。 「あんたの服可愛いけど、いつも同じようなやつだし長袖でなーんか足りてないと思ってたんだー。後スカートもねっ」 言いながら桐乃は黒猫のスカートをめくり上げていく。 「や、やめて頂戴……や……だめ……」 抵抗する黒猫なんだが、恥ずかしいのか上半身を片手で隠すようにしているので両手を使われる桐乃になす術もなく、 「ふぅ……これで良し!」 脱がされて、はいないんだけどクリップのようなものでスカートの丈を超ミニの状態にされてしまった。 「あとついでにコレね」 総仕上げと言うように桐乃は黒猫のカチューシャを外していつぞや黒猫からもらったネコミミを頭へ装着させる。 「こ、これのどこが良しなのよ、あなた」 うむ、当然の言葉と俺も思う。 「だってさーあんた夏でもその暑苦しい格好でいるんだもん。たまにはこういう格好しなって」 「今は夏じゃないでしょう」 だよなー。 理由になっていない理由を言う桐乃に黒猫は当然の疑問を投げかける。 ちなみに部屋の中は肌寒い温度ではない。その証拠に桐乃はふとももを大きく露出したホットパンツとティーシャツというラフな部屋着をしている。 「それにどうしてこの格好が萌えと関係があるっていうの?」 黒猫が問うと桐乃は自身たっぷりに指差してこう答えた。 「絶対領域よ! ほらあんたのスカート、ちょうどギリギリのところにしてるっしょ?」 言われて見てみると、黒猫のスカートの丈は確かにふともものところ、風が吹けば見えるか見えないか、そんなぎりぎりになっていた。 うむぅ……白いふとももがとっても目に眩しい。 「あと、下にあわせて上も軽めにしないとね、バランス悪いじゃん」 なるほどーと頷きかける俺をよそに黒猫は涙目で桐乃に抗議した。 「わ、私を実験台にしないで頂戴。こ、こんな恥ずかしい格好……」 「えーでも、本人がやってみないとね。ウン、これは思ってた以上に……か、かわいいかも。く、くぅ~」 なにやら一人で身をよじっている桐乃。おそらく自分好みに可愛くアレンジした黒猫を見て内心悶えているんだろう。 実にけったいな妹である。 「あー、似合っているぞ? 黒猫」 赤くなってちぢこまっている黒猫へちょとだけ同情しながら俺は感想を述べた。 「み、見ないで頂戴」 「そうは言っても、もう見ちまってるわけだし。いや、マジで似合うよウン。なんかすげえ可愛い」 ピコピコ動いているネコミミと恥らっている黒猫がかなり愛らしく感じてお世辞抜きで俺はそう思った。 「先輩の莫迦……」 顔をしかめて、ぼそりと呟くが赤い顔には若干褒められた照れも混じっているみたいだ。 やっぱ女の子なんだよな。と当たり前のことを感じながら、その表情にドキリとする。 「ふん、デレデレしちゃって。キモ」 黒猫と会話している俺に桐乃から毒ナイフが飛んできた。 「べ、別にデレデレなんて! か、可愛いと思ったんだから正直に答えただけだっつの」 「あっそ。てっきりこいつのふともも見てハァハァしてんのかと思ったー」 ギクリ。 「ん、んなことねーっつの! 変なこと言うなよ」 「どうだか」 オーバーアクション気味に肩をすくめる桐乃。 ムカつくなー、上機嫌だったのがなんでいきなり逆走したように不機嫌になってんだよ? 「あんた、あたしの脚も見てスケベなこと考えてないでしょうね? いくらあたしの脚線美が間近にあるからってやめてよね」 「するわけねーだろバーカ。おまえの見るくらいなら黒猫の方がマシだっつうの」 よせば良いのに俺は桐乃の火に油を注いだ。 当然こいつは激昂するわな。 「な――なんですって!? チョーキモキモキモ!」 「まあビッチに比べれば私の魅力が勝るのは仕方が無いわね」 黒猫がさらに桐乃を挑発させるようなことを言う。 「な! こ、このクソね……! く、くううぅ」 途中で言いやめ、桐乃はなにやら一人でもがいている。 あー黒猫が可愛いから、罵倒出来ないってか? いつもは遠慮無しにズケズケ言うくせに自分で掘った穴に落ちてるようなもんだな、実にオバカさんな妹だ。 黒猫は桐乃の反応が面白いのか更に追撃を始めだした。 「あら、先輩も私も世の真理を言ったまでよ。ねえ、先輩? 妹よりも私の姿に惹かれてしまったのよね?」 クスクスと桐乃をからかいながら、俺に可愛く微笑んでくる黒猫。 ぐ、かなり可愛い。って、さっきまで恥らっていたおまえは何処へ消えたの!? 黒猫の態度に顔を赤らめてしまう俺はついうっかり、こくんと頷いてしまう。 それが桐乃の琴線に触れたのか、 「痛い!? ほ、ほまえ頬をつねるんじゃへえ!」 「うっさい! あんたがデレデレするからっ」 ひでえ。実にひでえ。 ちょっと女の子に見とれるだけなのも俺はしてはイカンというのか、この妹様は? 「……っふ。くやしいなら自分でもしてみれば? 萌えってやつを」 「こ、こいつの前で出来るわけないじゃん。シスコンだから目の色変えて飛びかかってきそうで怖いしィー」 「シスコンはおまへらろ! 俺は妹萌えなんはにゃ興味へえよ! ――い、痛い! 痛いす桐乃さん!?」 桐乃はますます眉間にシワをつくって頬をギュニニとつねくってきた。 くあー、いつものノリで突っ込んじまったよ、頬が痛ええ! 「こんの! そ、そこまで言うならやってやろうじゃん。見てなさい! あたしが本気になればバカ兄貴なんか、すぐにアホ面さげるっつうの!」 言うやいなや、桐乃は俺の頬をパチンと放して、ベッドの上で膝を立て髪をかきあげるしぐさをした。 どうやらモデルのようなポーズを取っているらしい。 実際、モデル業をやっていたことがあるだけあって、かなり様になっている。 「どうよ?」 「どうよって言われても……」 薄着で胸をそらしているので出るとこが出てて、目のやり場に困る。 でもそんなことを言えるわけねえだろ? 「ま、まあ良いんじゃねえの?」 煮え切らない返事をすると、 「嘘ばっか。さっきからあたしの胸見てるくせに。あ~これだからシスコンはやだやだ」 うぐ! 鋭いな、しっかり気づいてやがった。 てか分かっているなら見せてくんなよなあもう! 股間の一部が膨張を始めそうになるだろが! 「フフン」と桐乃は薄笑を浮かべて俺の反応に満足しているようだ。 「でもあなた、それって萌えとは違うんじゃない?」 黒猫の言うとおり、萌えってのとは方向性が別の気がする。どちらかといえば単にポーズをつけているだけっつうか。 その指摘を桐乃は黒猫の負け惜しみとでも取ったのか、 「そーお? ま、貧相なからだじゃこんなポーズ意味ないもんねー。萌え以前の問題とか? キヒヒ」 言わんでもいいことを言う。 「だ、誰が貧相ですってぇぇぇ~~~」 「さぁね~。しいてあげればネコミミつけてるゴスロリ女のこと?」 「この脳みそまで腐り落ちたスイーツがっ。フ、フフフ……。もう私は負の情動を抑えきれそうに無いわ」 わなわなと身震いしながら黒いオーラを纏いだす黒猫。 だがあいかわらず頭のネコミミは可愛いく動いているのであんまり怖くはない。 「落ち着けって黒猫。俺はそんなこと気にしねえし」 桐乃に襲いかかろうとする黒猫の前に割って入ってどうにかなだめようとする。 「どいて先輩、その妹殺せないわ」 「ぶっそうなこと言ってんじゃねえ!?」 「へへーん。家にこもってばっかだから育ち悪いんじゃなーい? 魅力が無いのが許されるのは小学生までだよねー。キャハハ」 「ぶっ殺すわよこのビッチが!」 うおっ! 今日初めてコイツの語尾に「!」が付いたよ。 桐乃も俺の背中に隠れて挑発すんじゃねえ! 俺が被害を受けるだろ! 俺を挟んでキャットファイトが始まるかと身をすくましたが、黒猫は「まあいいわ」と言って桐乃から視線を外した。 あれ? いつもと違うなーと思っていると黒猫は俺の顔にすっと手を差し伸べてきて、 「あなたのお兄さんは、胸なんて気にしないって言っているわよ?」 さすりさすりと、頬をなぞりながら俺に潤んだ瞳を向ける黒猫。 え!? ちょっと黒猫さん? 「なあに?」 「え、いやぁその……」 桐乃に飛びかかろうとしていたのを止めたので黒猫は至近距離にいる。 更に桐乃が丈を短くしたスカートから生えている白いふとももが俺の足に乗っかっているもんで心臓がバックんバックんしてきた。 チャームの魔法でもかけられたように俺はぽわーんと黒猫の顔から目が離せないでいると、 「ダ、ダメ!」 「うお?」 桐乃が俺の頭を鷲掴みにして無理やり黒猫の視線から外させた。 いや、でも外させたのはいいとしてこの柔らかい感触はなんだ? 「あ、あんた! あたしの――」 「あたしの? あたしのなんなのかしら?」 「こ、このぉ~……!」 二人は何やらまた言い合いをしているが、俺はそれを聞いているどころじゃなかった。 顔に感じる柔らかさって…………おっぱいだよな? …………桐乃の。 「ひゃっ……あん!」 慌てて掴まれている頭をもぞもぞと動かすと桐乃が変な声を出して俺を放す。壁にぶつかってゴン! 痛てーなおい。 「こ、このスケベ!」 「お、おまえが押し付けたんじゃねえかよ! ――ゴ、ゴホン。というかおまえら二人共、そろそろいい加減にしろ!」 俺は二人の実のないケンカに終止符を打つべく語気を強めて言い放った。 だが、そんな俺の言葉など聞いていないかのように二人は何やら顔を赤くして俺のからだの一部に視線を合わせている。 「それ膨らませてるくせに何言っちゃってんの、変態」 「いやらしい雄ね」 それ? 二人の視線を辿っていくと、俺の股間に行き着いた。 ズボンがおもいっきりテントを張っている。 「ちょ! 俺のリヴァイアサンが覚醒めている!?」 「い、妹の胸でそんなに――」「私に少し魅了されたからって――」 桐乃と黒猫が同時に台詞を吐く。次いで、「「え?」」とお互いの顔を見合わせた。 「「………………」」 な、なんだ? 不可視の火花が一瞬桐乃と黒猫の間に見えたような気がしたが? 数秒くらいだろうか。俺が当惑していると、桐乃が俺の方に向き直って「どっちなのよ?」と聞いてきた。 「ど、どっちって……?」 「ハ? 察し悪いわね。だからー、どっちであんたは、……こ、コレ大きくしたのよ?」 なんつーこと聞いてくんだおまえ!? そんなもん答えられるわけねえだろ! 黒猫も言ってやれよ、このアホ妹にさあ? と、俺は黒猫に視線を動かしたが、その黒猫も黙って俺の口が動くのを待っているようだった。 まるで「私を選ばなきゃ呪い殺すわよ」と言いたそうな目で。 もう一度桐乃に視線を戻すと、「あたしって答えないと、許さないから」と目を吊り上げている。 ………………。 どうやら俺はいつの間にか修羅場のような状況に置かれているらしい。答えなければ、即バッドエンド。 どうしよう、どうすればいいの俺? というか股間がいつの間に勃起したのか俺でも分かんねえんだよ。 黒猫が俺の頬を触っていたときか? ふとももの感触は柔らかかったな……。それにめったに見せない微笑が間近にあって吸い込まれそうでかなりドキドキもんだった。 それとも桐乃のおっぱいに顔を埋めたときか? うう、考えたくねえが顔に感じたあのムニュムニュは正直妹といえども……。なんだかいい匂いもさせてたし。 「どっちよ?」 桐乃が更に言葉を重ねてきた。 あーもう、考える時間も与えてくれねえのかよ! し、仕方ねえ。言うしかないなら言ってやるよ。 俺はおそるおそる口を開いた。
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/1259.html
481 名前:【SS】[sage] 投稿日:2011/11/11(金) 01 55 39.79 ID RwvPcMmU0 [2/3] タイトル:ポッキーの日 「なによ、あんた・・・一人でポッキー食べてんじゃないわよ」 俺が部屋でポッキーを食っていると、ノックもせずに部屋に入ってきた桐乃が開口一番そ んなことを言った。 「おまえも食うか?」 「食べるに決まってんでしょ」 桐乃はそう言うと、俺の手からポッキーをひったくってベッドに腰を降ろす。 「桐乃、全部食うんじゃないぞ、俺のなんだから・・・」 「バカ、あたしだってそんなに意地汚くないって。はいあんたもひゃべれば」 そう言いながら、こともあろうか口にポッキーを咥えて俺のほうに突き出してくる。 「おまえっ・・・・なんてことしてんだよ」 「うっさいな、こんなの兄妹の戯れ合いだって思えばいいじゃん、あんたは意識しすぎ なの」 桐乃は、再びポッキーを咥えて俺のほうに突き出してくる。 「おまえがそう言うんなら・・・まあ兄妹だし・・・」 少し恥ずかしかったが、ポッキーを咥えると端から食べ始める。俺の目の前にある桐乃の 顔は、ニコニコしていて恥ずかしがるというよりは、恥ずかしがっている俺を楽しんでい るようであった。 「ふふふっ、なにあんた赤くなっちゃってさ、ほんとシスコンなんだから」 ポッキーを何とか食べ終え、疲労感全開の俺に向かって桐乃がそんなことを言う。 こいつ、なんでこんなに楽しそうにしてんだよ・・・・・ 「おまえな、俺のことからかって楽しいのかよ。そんなことやってっと、俺も勘違いしち まうだろ」 「キモッ!戯れ合いに何勘違いしてんのよ。まあ・・・あんたがキスしたいってんなら別 にいいけど」 そう言って、桐乃は今度はポッキーを咥えずに唇を突き出してくる。しかし桐乃の口元に はチョコが付いていて、キスのおねだりというよりは、ほんとに子供の戯れ合いにしか見 えない。 「そんな口にチョコ付けたようなままで言われてもな」 俺は桐乃の科白とチョコを付けた口元のギャップに思わず笑い出してしまう。 「なっなに笑ってんのよ、どこ?どこについてんのよ?」 桐乃は慌てて口元を拭うが、検討違いの場所を拭っていてなかなかチョコを取ることがで きないでいる。 「しょーがねーな、今取ってやるからじっとしてろよ」 俺はそう言うと、桐乃の口元に付いたチョコを指で拭ってきれいにしてやると、指に付い たチョコを舌で舐め取った。 「ほらよ、きれいになったぞ」 「なななななんてことしてんのよ、このシスコン!」 口元をきれいにしてやったにも関わらず、桐乃は顔を真っ赤にして怒り始めてしまう。 「おまえ、何怒ってんだよ?」 「あんた、今あたしの口元についたチョコ、自分の口に入れたでしょ」 「ああ、すまん、拭くもんなくてついやっちまった。おまえだってキスしていいとか言っ てたんだから、これくらいいいんじゃねーのか?」 俺はさっきまで桐乃にからかわれたお返しとばかりに、少しからかってやろうと思った。 「ふんっ!ならあたしも、あんたに付いてるチョコ取ってあげる」 「なっ?俺にも付いてんのかよ」 桐乃に言われ、俺は慌てて口元を手で拭う。しかし桐乃と同じように見当違いのところを 拭っているのか、桐乃の表情を見ると取れていないようである。 「なにやってんのよ、あんたは・・・・・しょうがないな、あたしが取ってあげる」 「おうそうか、そんじゃ取ってくれ」 俺は桐乃にチョコを取ってもらうことにした。 すると桐乃は俺に顔を近づけると、ペロっと舌を出して俺の口元を舐めた。 「------っ!」 「ふん、あたしをからかった罰よ」 そう言って、桐乃はソッポを向くと手に持ったポッキーを食べ始めるのであった。 Fin -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/876.html
345 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/29(水) 01 02 40.43 ID aupDu+2q0 [1/9] 京介が「きりりんペロペロ」みたいなレスした後に 桐乃が「京介くんかくんか」みたいなレスしたら IDが同じだからお互いにバレちゃうよね 393 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/06/29(水) 08 22 05.86 ID I8/sVXNdO [2/2] 345 桐乃「……あんた、なに見てんの?」 京介「げ!き、桐乃!?いつからそこに……?」 桐乃「……ん?…2ちゃん?…【俺妹】高坂桐乃!?あ、あんた、自分の妹のスレで語り合うとかどんだけシスコンなワケ?」 京介「べ、別に語り合ってる訳じゃねーよ!俺の事とか結構書かれてるみたいだから気になるつーか……。てゆーかノック位しやがれ!」 桐乃「…ふーん。ちょっとどいて。」 京介「ちょ、おまえなにすんだよ!?」 カタカタカタカタ 京介「な、なんだよ『京介くんかくんか』って!」 桐乃「レスの内容なんてなんでもいいの。ちょっとID調べるだけだから。」 京介「ID?」 桐乃「24時間以内だったらID固定だから、あんたが書き込んでないかIDで検索すればすぐにわかんの。」 京介「…ぐぬぬ……そんな機能が……。」 カタカタカタカタ 桐乃「~~~~!!な、な、な、なにこれ『きりりんペロペロ』って!?しかもageちゃってるし!!(///)」 京介「(くそっ!こうなったら……)ちょっと貸せ!」 桐乃「なにすんのあんた!…あ!!『桐乃は俺の嫁』!?って!あーーー!そのまま送信したらまたageちゃうじゃん!!」 京介「『あげ』とか意味不明なんだよ!おまえが照れてる顔がおもしれーから、いたずらしてみただけだ!」 桐乃「なに開き直ってんの!?バカ!シスコン!変態!(///)」 ↑密着イチャコラギャースカ -------------
https://w.atwiki.jp/kiririn/pages/672.html
593 名前:【SS】きょうちゃん奮闘だぁ![sage] 投稿日:2011/05/09(月) 00 07 10.69 ID GjttQgzj0 学校から帰りリビングに入ると、桐乃が下着姿でソファに座っていた。 「なっ! 何やってんのお前!?」 なに? コイツ露出狂だったの!? エロゲオタとかシスコンとかよりももっと強烈な称号持ちだったの!? 俺の怒声を聞いた桐乃は、ちょっと首を傾げてこちらを見た。 桐乃の下着姿は、モデルらしい素晴らしいプロポーションもあいまって、その、健全な男子高校生にはあまりに刺激的で……。 その本人に見つめられると、否が応にも心臓が高鳴ってしまう。 ――って、違う! こいつは俺の妹だ! 妹に欲情なんて、これっぽっちも、してませんからね? 「あぁ、兄貴、おかえり」 てっきり下着姿を見てしまったのを咎められるかと思ったが、予想に反して桐乃はニコっと微笑んで迎えてくれた。 何ですかこれ。いつもの桐乃ならこんな笑顔を俺に対して見せるはずがない。 ……ドッキリか? 黒猫や沙織と組んで何かを企んでいるのか? そう思いリビングを見渡してみるが、どうやら家には俺と桐乃しかいないようだし、監視カメラも無さそうだった。 「どうしたの?」 頬を紅潮させ、ややトロンとした目で俺を見上げてくる桐乃。 その仕草があまりにも可愛くて、何だか気まずくなって目を逸らした俺は、ソファの前のテーブルに置かれたソレを見つけた。 「おまっ……これ氷結じゃねーか! 何飲んでんだよ!」 「んー? きれいな缶だったから買ってみた」 「きれいとかきたないとかじゃなくて! これ酒だぞ!?」 「えー? ジュースでしょーえへへへ」 テーブルを見ると、もう三本も開けてやがった。一滴でも法律違反なのに、中学生の桐乃には刺激的過ぎる分量のはずだ。 心配になり、桐乃の額に手を当ててみる。案の定、額――というか顔全体が火照っていた。 「なっ! 何すんの!?」 「何すんのじゃなくて! これお酒だぞ!? 中学生のお前が飲んだら法律違反だっつーの!」 「はぁ!? あたしが何飲もうが勝手でしょうが! アンタに文句言われる筋合いなんてこれっぽっちもないっての!」 桐乃は先程までの笑顔とは打って変わって、今度は鬼の形相で俺を睨む。 しかし威勢の良い言葉はいつもとはやや異なり、酔っ払いの口調になっていた。ろれつが回ってない、ってやつだ。 「大体なんでお前そんなカッコしてんだ」 「暑いから。いいでしょこれくらい。お父さん達帰ってこないし」 そう。何やら親戚の法事とやらで、親父達は明日まで出掛けているのだ。 桐乃と二人で夕食なんて本当に久し振りで、まずどうやって食事を用意するかってことに頭を悩ませつつ学校から帰ってきたのだが、 いきなりのこのトンデモイベントである。もう食事の用意どころじゃないですよね。 「ほら、ここ座んなさいよ」 自分の隣の場所を指差す桐乃。どうやら隣に座れ、ってことらしい。 拒否すると更に面倒なことになりそうなので、おとなしく従う。 「あのさー桐乃……」 「んー?」 酔っぱらっているからか、桐乃の表情はコロコロとよく変わる。 ちなみに今は超ご機嫌。数十秒前の鬼さんは既にどこかへ行ってしまったらしい。 「その酒さー……」 「ん? なに? 欲しいならあげるよ? ほらほら」 「んなっ! やめろって!」 「ほらほらー! 飲みたいんでしょー?」 それまで自分が飲んでいた缶を、そのまま俺の口に押し付けてくる。 やばいってこれ! 間接キ……。 ――それから数分後。どうやら俺は桐乃と一緒に酔っ払ってしまったらしい。 「大体アンタが悪いんだからね? 地味子とか黒いのとかとイチャイチャするからさあ!」 「はい、反省してます……ぐすっ」 「あたしがどんだけアンタのこと思ってるか、知らないでしょ!?」 「はい、知りませんでした……ぐすっ」 「ふん、いーですよ、どうせあたしなんて妹だし? 家族だし? 所詮その程度の存在なんでしょあんたにとって」 「いえ、違うんです……ぐすっ」 「そもそもさー、普段のあたしのカッコ見て何か気付かないわけ?」 「えっと、カッコ……ですか……ぐすっ」 「これ! ヘアピン! こんな古くてだっさいの、どうしてあたしがいつも着けてるか、わかる?」 「いえ、分かりません……うぇっ」 「ほらね、この程度なのよね。あーあもうやだこの鈍感男」 「すいません……教えてください……ぐすっ」 「……ずっと前、あんたが誕生日にくれたの。だから古くてもださくてもこんなに大事にしてるんだよ」 「うっ……ありがとう……ございます……ううっ」 「泣くなバカ兄貴! ほらもっと飲め!」 何故か録音されていたその酔っ払い同士の会話を、光彩の消えた瞳のあやせに俺と桐乃が聞かされるのは、また別の話だ。 -------------